今更聞けない「グレーゾーン」の意味

最近、グレーゾーン金利という言葉も多くなり、相談の当初から口にする人も出ています。 言うまでもなく、グレーゾーンは、「灰色の領域」ですね。英語が大嫌いな石原にも一応訳せます。

それはそれで良いのですが、一応説明すればこんな感じ。 利息の法律(利息制限法)はいつも言う通り、15~20%が合法なんです。 サラ金の利息は、いくらでしたっけ?   大体27~29.2%ですよね。

じゃあ違法ですか合法ですか? →違法です。 真っ黒ですね。全然ねずみ色じゃないですよね?これをねずみ色といったらねずみに失礼ですね。 じゃあグレーゾーンのお話は終わり?

いや、実はもう一つ法律があるのです。 勘のいい人、何か臭いませんか?
何でサラ金の利息の上限は29.2%なのでしょう。どうしてキリよく、30%じゃないんでしょうか?

実は出資法といって、「上限は29.2%、これ以上とると刑罰ですよ」という法律があるのです。 つまり、犯罪者になるかならないかのボーダーが29.2%なんです。 だから、サラ金はそれ以上をとらないのです。とったら犯罪者ですもんね。

「おっかあ、東京のサラ金に就職した。一部上場だよ」「よかったなあ」「(1年後)おっかあ、今網走刑務所にいる。上限金利を超えて懲役だあ」しゃれになりませんね。

ですから、ヤミ金を除けば、みんな29.2%以下なんです。 ということは? サラ金の利息は「違法で無効だけど、犯罪者にならない」つまり、「民事上はダメだけど刑事上は大丈夫」なのです。

「民事上は黒」でも「刑事上は白」やっと出てきました。
グレーゾーン、よいか悪いか分からない、ねずみ色ですね。

グレーゾーンの話し、終わりでいいですか?

「質問ですが、民事上はいつも無効なら何でわざわざグレーゾーンで貸すんですか?どうせ後で無効だと否定されるならとっても意味ないじゃん」

成程、鋭いですね。答えておきましょう。 実は「みなし弁済」という制度があるんですよ。

サラ金はみんなこの制度を使ってグレーゾーンで貸してたんです。 じゃあやっぱりサラ金の利息は、「みなし弁済」という制度で、有効なの?本音はどうなの?

実は裁判所がここ2~3年、どんどん、そんな「みなし弁済」なんてシステム駄目だよ、という事で否定しまくっています。もう、「みなし弁済」等考える必要がないのです。

だから、実際は皆は知らずにサラ金の利息を有効と思ってますが、やはり、無効なのです。


「ねずみ色、本当の所は黒ねずみ」。




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